
これ、海外に進出するなら絶対に押さえておかないといけない大事なことなんだけど、日本人が「これができたら海外でデビューできるだろう!」と思っている基準で、海外の人がそうは思っていない基準の一つに英語があるの。

ん?

萌さんはもしかすると、英語さえできれば海外デビューできると思ってない?

そりゃ、思ってますよ。

でもそれ、間違い。英語がペラペラでも思ったような華やかなデビューができない人もいるんだよ。自分が滝川クリステルさんのようになれば通用すると思って海外に飛び出したら、「あれ?通用しない?」ってなるみたいな感じ。基準がずれちゃってる。

そ、そうなんですか!?じゃあどうすればいいでしょう?

英語に関してはいい見本があるから大丈夫。それが出川哲朗さん。

私、好きですよ。出川さん。

テレビで見る彼の英語って、日本人からしたら、「出川の英語は英語とは呼べないだろう(笑)」とか思って、話し方が滑稽で、ちょっと馬鹿にしちゃうじゃない?それが笑いになってるんだけど、海外在住の私だと、テレビで見る、海外での出川さんと街頭の人の会話を聞いていると、感じることがあるんだよね。

何を感じるんですか?

実は彼の英語は十分、コミュニケーションとして成り立っているということ。それどころか相手の心をつかんで、彼のペースに巻き込むことができている。実は出川哲朗さんこそ、日本人が海外でデビューするための英語力とはなんたるか?を教えてくれる凄い人。

あのソーリーソーリーしか言わない英語がですか?

そう。カモンも言うよ(笑)じゃあ聞くけど萌さん、出川さんのような語彙力だけで、海外の人とコミュニケーションを取れる自信ある?

いや、ないですよ。そもそも話しかけられないかもしれない…。

でしょ?じゃあ英語がペラペラになれば話しかけられそうな気がするじゃない?でもそうはならなかったりする。だから、海外デビューをするために必要な英語力はただ、ペラペラ喋れればいい、というわけではないんだよね。

へえ。じゃあなぜ出川さんはあの語彙力でそんなことができているんでしょう?

彼はね、相手に「あなたがこっちに合わせてもっとわかりやすく伝えて!」という思いを伝えることができている。これ、超大事なんだけど、日本人が海外で生活したり、華々しくデビューしたければ、この文化というか習慣を身につける必要がまず最初にあるということなんだよね。

こっちに合わせてわかりやすく伝えて…?、へえー、それが大事なんだ。

そう。日本においてはそれってしてはいけないこと、自分が合わせにいかなければいけないって習慣が板についてるし、それが当たり前の常識になっている。でもその常識こそ、海外の非常識であり、その常識を持ったままだと、海外の人の心をつかむのは難しいんだよね。日本では常識人の人こそ特にね。

そうなんですね。出川にはその常識は薄そうですもんね。あ、だから出川はあーいうコミュニケーションができているのか…。

ほんと、出川さんのコミュニケーション力には、海外デビューするための真髄があるよ。海外では実は、“相手が合わせてくれるポジションを作る” のが最初に必要になる。そしてこれが海外でのコミュニケーションの基礎となるね。

へえ。そうなんですね。